北方謙三の名言 (1) 男らしさの権威

北方 (1) エンタメの名言

 男らしさの権威、北方謙三先生の名言を集めました。

 なぜカッコいいかは考えない。自分もそうありたいとは願わない。
 ただシビれる。それが漢(おとこ)北方の楽しみ方。自分が言うチャンスは狙わないこと。
 昭和の時代にいたとか、いなかったとか。そんな漢たちの言葉。

ハードボイルドの名言

試みの地平線

 うじうじ悩むな。小僧ども、ソープへ行け!

夜より遠い闇

 男が勝つことを忘れたら、あとは腐っていくのを待つだけさ。

灼光

 自分の生き方を決めている。俺はそれを簡単に変えることはできんよ。

火焔樹

 胸に仕舞っておかなきゃならないものを、ちゃんと仕舞っておける。男ってのはそういうもんだぞ。

 男は一人の時に泣けばいいんだ。

秋ホテル

 勝敗は最後に決まるもんさ。レースでも人生でも。

残照

 過ぎた時間は幻だったと思うことだ。でなけりゃ、やっていけんよ。

秋霜

 若さがない分、男は優しくなっていくものさ。

夜の眼

 幸運に対しては、謙虚になるもんだぜ。

 いきなりだから面白いんだ、人生ってやつはな。

友よ、静かに瞑れ

 たとえ子供でも、それを決めなきゃならん時があるもんですよ。子供だからって理由で大人が止める権利はない。

二人だけの勲章

 一つのことだけを思い詰めてると人生を棒に振るぜ。忘れるのは女々しいことじゃない。時には勇気が必要なことさ。

錆びた浮標

 俺は人生で何度か酒に助けられたね。必要な時はいつも手が届く。そこが女と違うとこだ。

汚名の広場

 忘れたいことが一杯あった。それを酒瓶の中に吐き出すと忘れられるんだ。大人になりゃ君にも分かるさ。

明日なき街角

 必要なのは長い時間ではない。10年でも分かり合えない奴もいれば、5分で分かり合える奴もいる。

 たかがネジ一つと馬鹿にしてると、機械は分解しちまうんだぜ。緩んでてもいけねえし、締まり過ぎててもいけねえ。

弔鐘はるかなり

 忘れられるはずがない。何かやろうとする度にそいつが顔を出すんだ。厄介なもんだよ、男の志ってやつは。性悪女に惚れたみたいなものさ。

死がやさしく笑っても

 弾みで始めちまったことじゃねえ。そうするべきだと思った。思ったことはやり通すのが男ってもんだ。

 人に語れない思いも男にはある。それは語らないんじゃない。語れないんだ。
 だから男は、時には黙って何かをやる。それで失敗したり死んだりしたら、馬鹿だと笑われるだけだ。それでいい。

黒いドレスの女

 自分がちゃんとした男だと思い込みたいんだ。試したいのさ。
 お前一人を護れないようで、男だなんだと言ってられんのでね。だから、これからも護る。俺は俺のためにお前を護るんだ。

 瀬戸際に立ってる女ってのはな、無意識に男の気を引くんだ。
 男はどうしても手を差し伸べてやりたくなる。その時の気持ちを、惚れたと錯覚する場合もあってな。

傷だらけのマセラッティ

 女の全部を受け入れられるかどうか。それが惚れるということなのだろう。

一日だけの狼

 男に分かるとしたら、女の習性みたいなもんだけだからな。分かろうとしなけりゃいいんだ。

危険な夏

 時にゃ月、時にゃ太陽。そういうもんだぜ。だから相棒なんだよ。

 男には、自分が男であると命を張って確かめなきゃならん時が、人生に必ずあるもんさ。

 いい歳をしてTシャツにジーンズで、首にタオルを巻いて肉体労働することにも抵抗はなかった。
 地べたを這いつくばっていれば消えてしまう気位など、最初から持たない方がマシだ。
 自分のために失うまいと心に決めた気位は、何をやっても消えるものではない。

行きどまり

 てめえのことは、てめえでケリをつけるもんさ。

 他の男と付き合うななどと言ったことはない。そういうことで嫉妬するのは男の恥だ。
 他の男と比べて自分が選ばれなかったら、黙ってそれを認めるしかない。
 心の中に嫉妬がないわけではないが、女に見せるものではない。

夜が傷つけた

 本当に欲しいものは、必要な時にはありはしない。それが人生というものだ。

 男ってのは、何を引き受けるか、いつでも自分で決めるもんだ。

 お前の台詞じゃないな、それは。俺と喋る時は自分の言葉で喋れ。
 いや、誰とでもそうだ。男ってのはそうやって自分の言うことに責任を持つもんだ。

 大人になりたがっている子供。厄介なものだ。女のように自然に大人になってはいかない。無理をして自分を大人にしていく。

黒銹

 負けるにしたって、男には負け方ってやつがある。

碑銘

 男と女じゃ、どっちかが恥かかなきゃ始まらねえのさ。俺が恥をかく役を引き受けただけのことよ。

 度胸がよすぎる奴らは大抵長生きしてないぜ。臆病な奴が生き残って勝つんだよ。

群青

 人間ってやつにゃ、我慢できないことがあるんだ。我慢しちゃならないってことがな。世間で理不尽がまかり通って行く。俺に我慢できないことは、それだよ。

 男は時々負け犬になることもある。それを忘れなけりゃいいと俺は思っている。

烈日

 卑怯なことはするな。負けても泣くな。女には優しくしろ。

 何も結婚だけが枷ってわけじゃない。枷にしちまう。そういう男っているもんでしょう。何だって枷にしちまう。

 同じ負けるにしても、殴り合いをしたのとしないのでは大違いのはずだ。

 喧嘩ってのは、どっかで切り上げんだよ。殺るか殺られるかまでやるってのは、度胸でもなけりゃ根性でもねぇ。馬鹿ってことだぜ。

風群の荒野

 生涯の敵ってやつを殺してしまったら、自分が何のために生きているのか分からなくなる。

 ここは俺の土地だ。誰も入れねえ。土地だけじゃねえ。心にも土足で踏み込ませちゃなんねえぞ。

約束

 釣り合いが取れたもん同士で好きになるもんだよ。騙す男を好きになるのは、騙される何かがある女なのさ。気づいて自分で別れるしかないんだ。

流塵

 利巧であることより、懸命であることの方がずっと大事です。

 人間は元々そういうもんさ。いつも何かに縛られている。社会とか体制とか道徳とかにな。何かのきっかけでその束縛が解ける。

過去 リメンバー

 仲間は血のようなものだった。それも生まれながらに持っている血ではない。ふとしたことで、偶然としか思えないようなことで通い合ってしまった血。

冬に光は満ちれど

 60年も70年も生きてりゃ、人間はどこか腐る。大事なのは、自分が腐っているかどうかを知っているかなんだ。

あれは幻の旗だったのか

 捨てきれなくてな、今まで仕舞いこんでたんだ。男ってのはそういうもんさ。女の方はとっくに俺を忘れてるだろう。

罅・街の詩

 分かって貰おうと思って喋ってないからな。自分とした約束が守れるかどうか。それで見苦しくならずに済むかどうか決まる。

 もうよせよ。自分との約束なんて、人に語るもんじゃない。

 速く走れりゃいいってもんじゃない。ちゃんと走っているかどうかが問題なんだ。自分がちゃんとした道を、きちんと走っていると思えるかどうかがな。

冬こそ獣は走る

 言えねえよ。言葉なんかで言えるもんじゃねえ。自分で泥まみれになって、拾い上げるしかねえんだ。

ふるえる爪

 女って決してあなたが考えてるほど弱くはないわ。男よりずっとタフよ。ただ少年になっちゃった男には負けるの。

 女も野獣になる時はある。その時に持つのは暴力の牙ではない。悪意の牙である。

魂の岸辺

 女ってのは、都合の悪いことは夢みたいなもんだったと思い込めるんだ。なかったことと同じだってな。男はなかなかそうはいかねえ。

渇きの街

 やったことを後悔はしていなかった。道ってやつは踏み外すためにある。踏み外したところにも、また道はある。

 泣きたくって仕方ないのに、涙が出て来ないっていうのはね、虚しいものよ。心がカサカサになって、ヒビ割れて。

冬の狼

 信じているのは運だ。自分がまだ死ぬ時を迎えていないという思い込みのようなものだ。それが運を呼ぶ。生き残る方の運を呼ぶ。

 あまり待ってばかりいると、待つってことが本当はどういうことなのか、分からなくなっちまうよ。

人生訓なんて蹴っとばせ

 酒はゆっくり飲むものだ。味が分からぬほど酔うのも、酒に対して失礼というもの。

 人生訓として言葉を持つことは悪くないが、それを本当に自分のものにするためには、一度は斜に構えて疑ってみることだ。
 疑ってはみたが、結果として正しいという確認の行為があれば、その言葉の幅は大きく拡がるであろう。

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