北方謙三の名言 (2) 男らしさの権威

北方 (2) エンタメの名言

 男らしさの権威、北方謙三先生の言葉を集めてみました。中国版。

 ハコ物は中国ですが、中身は日本男子。先生が描き続けてきた漢(おとこ)に、中国の劇をやらせるとまったく別モノになります。

 胸に響く文章は、もっともっとあるのですが、前後の文脈なしに、ある程度意味が通じるワンフレーズとなると、かなり限られるのが惜しいところ。
 本当の魅力は、ぜひ本を読んで味わってください。

北方三国志の名言

関羽

 生涯をかけて何かをやる。それが男というものではないか。始めから安穏を求めていたら、はらわたが腐ってしまうわ。

 手を汚してこい。血まみれになれ。それで消える優しさなら無用のものだ。

 女の涙を信用するのか。まだ若いな。

曹操

 私は闘って負けた。諸君は闘わずして負けた。私は闘わずして負けた諸君に訣別を告げる。

孫堅

 死んでこい。死んだ後、生きて戻る。戦とはそういうものだ。

呂布

 (陳宮に対して)卑屈になるな。人は恵まれる時とそうでない時がある。今は劉備殿が恵まれ、俺が恵まれていない。それだけだ。

 (陳宮に対して)お前はいつも言葉で分かる。男というのは腹の底で分かるものだぞ。

 (赤兎馬に対して)幸福だ、お前のような友を持てた俺は。真の友を持てずに死ぬ奴はいくらでもいる。

孫策

 戦は決断だぞ。決めるまでは迷ってもいい。決めたら迷わぬ。それが大事だ。

劉備

 今こそ秋(とき)だと私は思う。私はこの秋を掴む。今までより苦難はもっと多かろう。しかし、一度秋を得たからには、這いつくばろうと泥に塗れようと、死ぬまでこの秋を失わん。

 城というのは陥ちないように造ってある。それを守る人間が陥ちるのだ。

 (諸葛亮に対して)お前ほどの男がどこにいる。私はお前を臣と思ったことはない。友であった。良い友を持てて幸福だった。

周瑜

 強い男になれ。強い男というのは、自分を知っている。決して無理なことはしない。自分を大きく見せたりもしない。

 こんな戦(赤壁の戦い)に、生涯のうちにめぐり合えた。勝敗とは別に、武人として幸福だと私は思っています。

馬超

 お前は考え過ぎるのさ。もうよせ。死ぬ時は死ぬと思えば、大事なことなど何もない。

趙雲

 泣きたい時は泣けばよいのだ。男は、自分が男だと思った時に涙を拭う。私は殿(劉備)が亡くなられた後、涙を拭った。それからは泣いておらん。

張郃

 臆病者ほど無茶をしようとする。臆病過ぎて、じっとしていられないのでしょう。

北方水滸伝の名言

宋江

 闘い抜くことができるのか。自分が選んだことをやり遂げられるのか。志は難しい言葉の中にあるのではない。お前のやることの中にある。

 忘れない限り、人は死なん。悲しみの涙など、生き残った者が自らのために流すものでしかない。

晁蓋

 ここへ来て迷うな。迷うのは、闇の中だけでよい。夜は明けたのだ。

 夢に過ぎなかったものが近づいてきた。すると、どうしようもなく重たくなってくる。こんなはずではなかったと、しばしば考える。

武松

 人はたやすく死ぬ。しかし、それは死ぬと決まっている時なのだ。その時が来ない限り、いくら死のうとしても死ねはせん。見苦しいだけのことだ。

宣賛

 若い頃、私は自分が優れていると思い込んでいました。
 ここへ来て本気で書を読み、分かったことは、自分が凡庸でしかなかったということです。日々、凡庸さを噛みしめています。

 お前は穢れてはおらん。人は自ら穢れるのであって、他人に汚されるのではない。

 心が穢れない限り、人が穢れるものか。

 誰にでも好き嫌いはある。ただ、それを人を判断する材料にするな。

雷横

 男は死に場所を選べない。しかし、死に方は選べる。

 俺はまだ立っている。男は決して倒れたりはしないのだ。

解珍

 いたずらに老いる生は、時のせいではなく己のせいである。

王英

 それぞれが自分の場所で闘っているということよ。塩は梁山泊の命だ。少しでもそれに関われることに、俺は誇りを持っている。

史進

 馬は乗りこなそうと思うな。二人で走ると思え。

王進

 あなたにとって大事なのは、これ以上強くなることではなく、その剣を活かせる場所を見つけられるかどうかでしょう。

 不意に訪れる。別れとはそういうものだ。淋しさを隠す必要はない。だが、それに惑わされるな。

王母

 別れる時に涙が出てしまう友を持てたのは、あなたがきちんと生きたからですよ。

樊瑞

 その時が来るまで死にたくても死ねない。その時が来れば死にたくなくても死ぬ。それぞれの人間がその時を待っている。

杜興

 お前は生きている。お前にできるのは死んだ友のために泣き、そしてその男を忘れないということだけだ。

公孫勝

 必ずという言葉はよせ。すべては流れの中で決めるのだ。

 人がいつもすべてを見せていると思うな。人知れず漢を貫く。そんな人間もいるということよ。

柴進

 梁山泊に加わった時、血筋など何の意味もないと悟った。
 人には志というものがあると知ったのだ。それは身体を流れる血ではなく、心を流れる血だとな。

王定六

 お前の血の中に秦明殿はいるのだ。何かをやる度に、秦明殿はお前に語りかけてくる。
 正しいことだったか、曲がったことをしなかったか、卑怯ではなかったかってな。その声が親父だよ。

燕靑

 汚れたかどうか、余人が決めることではない。お前自身が決めることだ。

項充

 覚悟ってのは、どこかでポキリと折れちまったりする。
 納得ってのは、どんなに曲げられても折れやしねえんだ。折れたら折れたところで納得する。上手く言えねえが、そんな感じだ。

白勝

 勇敢かどうかは問題じゃねえ。きちんと生きて、きちんと死んだかだ。死ぬ時に勇敢になることなんざ、きちんと生きることに比べたら楽なもんよ。

戴宗

 (呉用に対して)なるほどね。あんたにゃ、いつも答えがある。傍にいるのが嫌になったのは、答えばかり聞きたくなかったからかも知れんな。

方臘

 理屈など、男が思うさま生きた跡をなぞるように、後ろから付いてくるものよ。

皇甫端

 わざわざ言う必要のないことを得々として言う。言っていることが間違っていないので、生意気なのじゃ。

史記の名言

張騫

 急ぎはしなかった。6年も待ったのだ。急ぐことに大きな意味もない。

李陵

 試練と割り切っていた。人生にはそういう時があり、立ちすくんでいても仕方ない。ただ進めばいい。そこで何かが拓ける。

桑弘羊

 お前のような小僧に、したり顔でそんなことは言われたくない。
 正しいことを言っているとしても、それはただ言っているだけだ。現実の中で苦労をしてから、もう一度同じことが言えるか。

 正論だけを述べていれば楽なものだろう。正論を吐きたければ、一度だけにすればいい。心の中にある正論は一人きりの時に吐き出し、それを忘れたと思い定める。

楊家将の名言

延平

 怖くてよいのだ。当たり前のことだ。怖がらずに兵を動かすことの方がずっと危険だ。

耶律休哥

 男は自分がどうあるか、自分が決めればいい。

石幻果

 強くなる。これは大事なことだが第一ではない。第一は、毎日の稽古をどれほどできるかということだ。

黒龍の柩の名言

土方歳三

 人は生きたいから色々と考える。死に方を決めてしまえば、余計なものは見えない。

 恵まれなかったのではないな。呼び込まなかったのだ。すべてのことに決断が少しずつだが遅れた。

徳川慶喜

 誰も恨んではならん。時の流れが人を動かした。現在ある姿は結果に過ぎない。

 人は一つだけ貫き徹すものがあればいい。私にとって、それは不戦だった。

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