母親の好みは?
誕生日や母の日に、母親に何かプレゼントしたい。でも、何を贈ればいいだろう?
男性にとっては、ありがちな悩みと言えるでしょう。
仲のよい母娘ならともかく、一般的な若い男性の場合、母親にプレゼントしようとはなかなか思いません。
ある程度の年齢になって、親の苦労や、親が注いでくれた愛情の価値を実感すると、何か贈りたいと考えるようになりますが、いざその時になると困ります。
意外なほど、母親の趣味や好みを知らなかったりするからです。
特に男性は、用事がなければ会話しなかったりしますから、女性ほどコミュニケーションを取らない人が多いです。
大学生または新社会人の頃に、一人暮らしを始めた場合などは尚更でしょう。
そこから10年くらいを挟むと、「そう言えば、母親のことをよく知らない」というのが、冗談ではなくあったりします。私も恥ずかしながら、そんな感じでした。
恋人へのプレゼントとは、また少し勝手が違うので、慣れるまではアイデアが浮かびにくいです。
なお、この記事を読んでくださる方は、おそらく中年男性が多いでしょうから、母親は高齢女性を想定しています。
父親については、ここではあえて省略します。男同士ということで、母親よりイメージしやすいでしょう。この記事も多少は参考になります。
消費できる高級品がよい
母親の趣味や好みを把握している場合は、問題ありません。
それに関する商品や体験を探せば、何回かは「これぞ!」というものが見つかるでしょう。
自分の親に合わせた、オーダーメイド型の対応ができれば、それが文句なしの最良と言えます。
問題はネタが思いつかない時、またはネタが尽きた時です。
そんな時は、多くの高齢女性に喜ばれるような、無難な商品が役に立ちますので、いくつかご紹介したいと思います。
基本的に「消費できるもの」を選ぶとよいでしょう。
さらに言えば、「普段使いできるもので、かつ買おうと思えば買えるけれど、自分用には買わない高級品」が狙い目になります。
ホームランは難しいですが、ヒットの確率は上がるからです。
形として残るものは、その人の好みをよく理解していない限り、地雷を踏むリスクが高くなります。
衣類・アクセサリー・小道具など、個人の嗜好が強いものは尚更です。こうしたものは難易度が高いので、避けるに越したことはありません。
高級菓子
甘い物が嫌いな女性は少ないので、高級菓子類は無難なチョイスになります。
賞味期限が短い生菓子より、日持ちする商品の方が無難でしょう。
通販で手軽に調達できる中から、頼れる安牌を取り上げてみましょう。
菓子通にはつまらないかもしれませんが、よく分からない時は定番に頼るのが正解です。贈り物に慣れてきたら、アレンジすればよいのですから。
とらやの羊羹

羊羹(ようかん)が嫌いという高齢女性は、少なくとも私は会ったことがありません。
意外に食べる機会は少なかったりするので、やや高級な羊羹は喜ばれます。特に栗蒸し羊羹などは、根強い人気があります。
そして、羊羹と言えば「とらや」でしょう。
贈答品として有名で、高齢世代で知らない人はいないと言えるほど、高い知名度を誇ります。
とらやの高級羊羹を、家族に贈るという発想はあまりありません。それだけに、特に初回は喜んでもらえます。
もちろん、とらやに限る必要はありません。選別眼に自信があるなら、ご自分で納得できる商品を選んでください。
とらやを勧める理由は、ほぼ誰もが知っているという抜群の安定度です。間違いないという意味では、非常に無難な選択肢になります。
なんと室町時代から、5世紀にわたって和菓子屋を営んできたとされます。
とらや自身すら、正確な創業年が分からないほど歴史が長く、後陽成天皇(在位1586~1611年)の時代には、既に宮中への菓子御用をしていたという記録があります。
ゴディバのチョコレート

チョコレートが嫌いという女性は、存在するのでしょうか。
ほぼ全世代に喜ばれる、男性からすれば頼れる救済アイテムと言えます。
ゴディバは高級チョコなので、基本的には贈答用であり、自分用・家族用に買うことは、チョコマニア以外では珍しいでしょう。
こちらも選別眼に自信があるなら、別の商品でかまわないのですが、無難さを求めるなら、素直にゴディバに頼るとよいと思います。
ド定番かもしれませんが、ほぼ確実に外さない安牌になってくれます。
ゴディバは1926年、ベルギーのブリュッセルで生まれたプレミアム・チョコレートブランドです。
1968年には「ベルギー王室御用達」になり、5年おきの再審査に通り続けて、半世紀以上も資格を維持してきました。
日本との関係も深く、1972年に日本橋の三越本店に出店してから、2026年現在で54年の歴史があります。
それゆえに知名度も抜群で、高級チョコの中で頭ひとつ抜けた存在です。
榮太樓の飴

とらや、ゴディバほどの知名度はありませんが、日本橋に本店を置く榮太樓總本鋪(えいたろうそうほんぽ)もまた、老舗中の老舗です。
和菓子全般が美味しいのですが、味・日持ち・価格などの面からお勧めしたいのが「飴」です。
たかが飴と侮るなかれ。口に入れた瞬間、そこらの飴とは別次元であることが分かります。
私の経験上、初回は多くの人が、「こんな美味しい飴、舐めたことない」と驚きます。
上記の二つより、お手頃なのも有り難いところ。
味は「黒糖・紅茶・抹茶・バニラミルク」などが定番ですが、それ以外に「果汁飴・のど飴・塩飴」などもあります。
幾つかを組み合わせて贈ると、舐める時に選ぶ楽しみがあってよいでしょう。
榮太樓總本鋪は、江戸時代の1818年に創業しました。1857年に日本橋へ移転して、200年以上も和菓子屋を営んでいます。
幕末の志士や要人が食べていたかもしれないのですから、そう考えると不思議な気分です。
東京土産として名高く、それでいて大衆との距離も近いため、使い勝手のよいお店と言えます。
歯科専用キシリトールガム

健康のために菓子類は避けたいという場合、お勧めしたいのが「歯科専用キシリトールガム」です。
これはコンビニなどで売っているキシリトールガムとは別物であり、歯医者またはECサイトでしか買えません。
amazonや楽天市場など、代表的なECサイトであれば、デンタル系のショップが出品しています。
フィンランドには、食事の後にキシリトールガムを噛む習慣があります。
母親が子供に対して、そのように教育する家庭が多いそうです。
キシリトールは、糖であるにも関わらず、ミュータンス連鎖球菌の餌になりにくく、ショ糖に比べて酸産生が抑制されます。
その結果、口内を中性に戻しやすく、通常より再石灰化が促されて、虫歯になるリスクが下がります。
小難しい単語は置いといて、要するに食後に一つ噛めば、虫歯を減らせるわけです。
これはキシリトール単品というより、キシリトールガムで誘発される唾液の効果も大きいとされます。
唾液は、中国では「神液」とも呼ばれる大事なもので、口内の健康維持に不可欠です。
歯は消耗品であり、少なくとも現時点では、永久歯の再生医療は普及していません。
ある程度の年齢になれば、お口のトラブルに悩んでいることが多いため、デンタルケアを兼ねた歯科専用キシリトールガムは、歓迎されやすいと言えます。
このチョイスは、贈り物としては珍しいでしょうが、実益を兼ねたよい選択肢です。
味も十分においしく、定番のミントのほか、マスカット・アップルミント・オレンジなど、複数の味が用意されています。
注意点は、唾液をすぐに飲み込まずに、口の中でぐるぐると回すこと。
歯科専用キシリトールガムを噛むと、最初は驚くほどの唾液が分泌されます。これをうがいのように口内で循環させて、汚れをすすぐようにしてください。
この「キシリトール+唾液」で洗い流すことで、虫歯リスクを抑えることができます。
逆に言えば、唾液をすぐに飲み込んでしまうと、せっかくの効果が半減しますので、この点はプレゼントする時にしっかり伝えてください。
グルメ缶詰

お取り寄せの食べ物は、魅力的な商品にあふれていますが、問題はその日持ちです。
ある程度の高級感を出しつつ、日持ちを心配しなくてよい商品として、グルメ缶詰はよい選択肢になります。
缶詰というと、「ツナ・さば・いわし・鮭」などが浮かびますが、ちょっぴり贅沢なハイグレード商品も販売されています。
個人的にお勧めしたいのが、「あなご」の缶詰。
うなぎほどは高くなく、それなりの高級感があって、十分に美味しいあなごは、母親に喜ばれやすいでしょう。
また、「高級ツナ・カニ・牡蠣・ホタテ・豚の角煮」なども、あまり普段使いはしないので、よい選択肢になると思います。
たとえ好みに合わなくても、缶詰なら非常食や災害対策になります。大きく外さない無難さがあると言えます。
高級レストラン

日時の都合が合うなら、母親を外食に誘うのはよい選択肢になります。
なんだかんだで、こういうことが最も喜ばれるのかもしれません。
普段は行かないような、ちょっとお洒落なレストランで、コース料理を一緒に食べれば、よい想い出になるでしょう。
お酒が必要ないなら、ランチのコースを選べば、美味しい料理を割安で楽しめます。
私の場合は、外食と贈り物を合わせています。
数千円だと安いけれど、数万円だとやや負担かもしれないので、総額1~2万円だと何かと収まりがよいのではないでしょうか。
参加人数が多い場合や、小さな子供がいる場合は、自宅で焼き肉や手巻き寿司を食べるのも、悪くないアイデアです。
特別感はやや薄れますが、手頃な価格で気軽に楽しめるのが有り難いところ。
私の友人は、手巻き寿司パーティーを定番にしており、鮮魚とお酒を買い込んで、毎年のように開催しています。
調理器具

形として残るものは、本人の好みを把握していない限り、基本的には避けた方がよいですが、中には無難なものもあります。
それは「高級包丁・高級まな板・高級フライパン」などの調理器具です。
料理嫌いでなければ、台所に立つ機会は毎日のようにありますから、グレードの高い調理器具は喜ばれます。
包丁はただ切れればよいというものではありません。
切れ味の鋭い高級包丁は、料理効率が上がり、ストレスが減ります。
また、包丁はよく切れる方が、実は怪我のリスクが減ります。切れない包丁で、無理に切ろうとする時に、怪我をしやすいからです。
お店によっては、オプションで名前を刻印できるので、これを入れると特別感が出ます。
高級まな板というのは、少し意外かもしれません。
当然ですが、包丁とまな板はセットで仕事をします。攻めと受けのようなもので、一方が高級品でも、他方が駄品であれば、良さが出にくくなります。
まな板という受け側のグレードを高めると、高級包丁が真価を発揮できます。ここはやや盲点で、安物で済ませている人が少なくありません。
高級フライパンも、わりと安全な選択肢になります。
欲しいけれども、買うほどではない。一方、贈り物としては、それほど高くない。こういう日用品は狙い目と言えます。
高級フライパンは、一度知ると安物に戻れないほど、使い勝手が目に見えて違います。
料理好きの方であれば、無水鍋なども喜ぶでしょうが、高級フライパンの方が汎用性があって無難です。使用頻度が高いものほど、安牌になりやすいでしょう。
その他、高級オリーブ油、高級調味料なども悪くないですが、お中元やお歳暮のイメージが強いので、私は選んでいません。
シニア向けを強調しない
最後に注意点ですが、いかにも高齢者っぽいものは避けた方がよいと思います。
人間、誰しも若くいたいと思うもので、積極的に高齢者として扱われても、少なくとも嬉しくはありません。
中年の私たちも、中年であるという自覚はしていますが、積極的にそう扱われて嬉しくはないでしょう。仕方なく中年に至っただけです。
ですから、前面に「シニア向け」というメッセージが出ないように、配慮した方がよいと思います。
シニアに配慮した機能があることは大事ですが、体裁は「万人向け」に近い方が無難です。
つまらないこだわりと思われるかもしれませんが、やはり「高齢者向けウォーキングシューズ」より、「軽くて足が痛くならない上質なスニーカー」の方が、抵抗なく受け取れるのではないでしょうか。



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