シグマ男性とは何か? (1)

シグマ男性とは何か? (1) ブログ

アルファ男性とベータ男性

 男性の分類方法の一つとして、「アルファ男性・ベータ男性」という概念が、長らく用いられてきました。

 アルファ男性とは、集団の中で支配的・指導的・カリスマ的なリーダーシップを発揮するタイプです。

 自信に満ちた魅力的な男性、つまりは強いオスを指しています。

 一方、ベータ男性とは、一般に自己主張が控えめで、協調性が高く、他者のサポートに優れているタイプです。

 アルファ男性の対義語ですが、アルファ男性に劣る存在として語られることが多いです。

 要するに、アルファ男性が「ボス」で、ベータ男性が「その他大勢」という位置づけになります。

実は間違った分類

 この「アルファ男性・ベータ男性」という概念は、元々は狼の群れを観察した研究から生まれたものです。

 しかし、この研究は間違っていたことが、後に判明しました。

 狼の群れは、家族で行動することが多く、ボスに見えたアルファ狼は、実は単なる父親だったからです。

 したがって、この分類を男性に当てはめるのは、本来は適切とは言えず、学術的には支持されていないのですが、それでも頻繁に、特に男女関連において使用されます。

 なぜかと言えば、直観的で分かりやすいからです。

 そして、「強いオスがモテる」という現象は、事実の一部でもありますから、この誤用はなかなか根深く、そう簡単には消えないと思われます。

第三の男性群

 2010年代以降、主に欧米のネット界隈において、アルファ男性とベータ男性に次ぐ「第三の分類」が認知されるようになりました。

 それが「シグマ男性」です。

 シグマ男性とは、集団のヒエラルキーに属さず、独自のルールで生きる孤高のカリスマを指しています。

 群れを率いるアルファに匹敵する能力・魅力を持ちながら、群れることや権力に属することを嫌い、一人で活動することを選ぶとされます。

 この言葉はネットスラングであり、学術的な分類ではありませんが、急速に広まって支持されていることから、一定の信憑性はあると言えそうです。

 彼らは強いオスではあるけれど、群れを率いてはおらず、単独で自立しています。要するに、「孤高の一匹狼」です。

 シグマ男性という分類が登場したのは、そういう生き方や働き方が許容される社会になったからです。

 現代は、IT技術・通信環境・人工知能などが発達したお陰で、個人レベルで仕事ができるようになりました。

 過去のように、必ずしも組織や組合などに属する必要がありません。

 また、すべての男はリーダーを目指すべきだという、従来型の固定観念に対するアンチテーゼでもあります。

シグマ男性の特徴

 シグマ男性には、次のような特徴があるとされます。

・自由であることを重視する。
・口数が少なくて静か。
・頭がよい。
・自立している。
・能力が高い。仕事ができる。
・他人に媚びない。
・感情をあまり表に出さない。
・恋愛に依存しない。
・友人は少数。
・孤独を苦にしない。
・必要以上に群れない。
・SNSに興味を示さない。

 彼らの特徴を凝縮すれば、「孤高」になるでしょう。

 社会的な地位や待遇より、「自由・裁量・時間」に重きを置く傾向があります。

 自分の意思で、自分が納得できる内容で、自分が望む相手と仕事をすることが、シグマ男性にとっては、単純な収入の多寡より重要になります。

 シグマ男性の典型例として、欧米ではジョン・ウィックや、リヴィアのゲラルトなどが挙げられることが多いようです。

 組織に属していることも多く、周囲から一目置かれながら、同時にやや遠慮される存在は、シグマ男性の可能性があります。

 たとえば、「あの人は仕事はデキるけど、人付き合いが悪い」とか、「優秀なんだけど、少し気難しいんだよな」と思われている人は、これに該当すると言えます。

 ただ、遠慮と言っても悪い意味ではなく、「気安くお近づきになれない」という感じです。

 実際はその孤高なスタンスに、一定の敬意を払われています。

長所と短所

 シグマ男性は、存在感のある一匹狼のようで異彩を放ちますが、もちろん良い点ばかりではありません。

 彼らの長所と短所は、次のように裏表の関係にあります。

 長所・短所というものは、一体化した性質のようなものです。

 切り離して、どちらか一方にすることはできず、なるべく長所を出すように、短所を抑えるように努力するしかありません。

向いている職業

 シグマ男性は、次のような職業が向いています。

 基本的には高い能力を、単独で発揮できる仕事に適性があるとされます。

・プログラマー
・研究職
・作家
・投資家
・デザイナー
・建築家(設計士)
・弁護士
・データサイエンティスト
・税理士
・会計士
・翻訳者
・営業や接客が少ないフリーランス

 技能を要求される職が多く、自ずとシグマ男性の稼ぐ力は、平均より高くなる傾向があります。

 一方、いくら優秀とは言え、ソロパワーには限りがありますから、たとえば熟練の経営者など、他人の力をレバレッジとして使える人に比べたら、拡張性は劣ることになります。

 しかし、そもそもシグマ男性は、手広く拡張したり、多くの部下を従えることを望んでいません。

 したがって、収入を増やすことに強いこだわりがない限り、大したデメリットはないとも言えます。

三分類の差異

 シグマ男性は、従来型のアルファ男性・ベータ男性に次ぐ概念として登場しました。

 この三者の違いは、大雑把に言えば次のようになります。

・アルファ男性 集団の長になりたい。
・ベータ男性  集団の中で協調して、支え合いたい。
・シグマ男性  集団に拘束されず、自分の道を歩みたい。

 比較すると、下表のようになります。

三分類の比率

 各分類の比率がどの程度かは明らかではありませんが、おおむね次の割合ではないかと推測されています。

・アルファ男性 10~20%
・ベータ男性  60~80%
・シグマ男性  10~20%

 一人の男性が、いずれかの分類に、完全に属するわけではありません。

 同じ人間でも仕事における顔、家庭における顔、趣味における顔などが異なることは多くありますから、綺麗に分けることはそもそも不可能ですが、粗々のイメージとしてはよいでしょう。

 つづく。

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