決戦の場
フォドラ大陸には、覇権を争う際に決戦の場となる大平原が二つあります。
一つ目はアドラステア帝国領の「グロンダーズ平原」であり、二つ目はファーガス神聖王国領の「タルティーン平原」です。
この二つはフォドラの歴史の中で度々、日本で言うところの関ケ原のような場になりました。
大会戦ができる場所は限られており、大軍と大軍が衝突するためには、両者が布陣できる広大な平地が求められます。
歴史的に大きな抗争は、グロンダーズ平原またはタルティーン平原において、天下分け目の勝負をすることで決着を付けてきたのです。
フォドラ大陸には、中央にオグマ山脈という高山地帯があります。
そのため、軍勢が大陸内を移動するとしたら、東回りか西回りかで迂回するしかありません。
そして、東回りした時はグロンダーズ平原が、西回りした時はタルティーン平原が、それぞれ決戦の場になりました。
ちなみに、ある種の不戦地帯とも言えるガルク・マクは、オグマ山脈の中に位置しています。
大軍が侵入できない高山地帯にある、教皇領のような存在でした。

グロンダーズ平原
フォドラを東回りした時の決戦の場は、グロンダーズ平原になります。
アドラステア帝国とレスター諸侯同盟は、アミッド大河という天然障壁が国境になっており、そこに架かるミルディン大橋は、戦略上の要衝になっています。
グロンダーズ平原は、アミッド大河の帝国領側に存在します。
また、帝都アンヴァルとグロンダーズ平原の間、ベルグリース伯領(カスパルの生家)には、「頑固な老将軍」の異名をとるメリセウス要塞があります。
つまり、帝都を目指すとしたら、ミルディン大橋を制圧した後、グロンダーズ平原で野戦に勝ち、さらにメリセウス要塞を落とさなければなりません。
帝国歴 46年 グロンダーズの会戦
・ネメシスに味方する氏族の連合軍と、アドラステア帝国軍が平原で激突す。帝国軍が大勝を収むる。
ガルグ・マク書庫にある「フォドラの歴史」によれば、グロンダーズ平原は古代から重要な場所でした。
アドラステア帝国の初代皇帝フレスベルグ1世は、聖者セイロスと同盟を組んで、フォドラ統一戦争(いわゆる英雄戦争)を起こします。
当初は劣勢でしたが、解放王ネメシスに与する氏族連合を、グロンダーズ平原で打ち破ったことで、フォドラの南半を制圧しました。
帝国貴族名鑑1 フレスベルグ家
・大帝ヴィルヘルムを祖とする帝国の大貴族。
1,100年以上にわたって帝国を治める。
その系譜は聖セイロスの血統をも有し、代々の皇帝はその身にセイロスの紋章を宿していたという。

グロンダーズ平原は、ベレトらの士官学校時代においても、重要な節目になりました。
黒鷲・青獅子・金鹿の3学級が模擬戦を行った場所であり、第1部のハイライトと言えるでしょう。
しかし、これは実は前振りでしかなく、第2部においては、この模擬戦をなぞるかのような、現実の殺し合いに発展していきます。
青獅子ルートの「蒼月の章」、または金鹿ルートの「翠風の章」に進んだ場合、グロンダーズ平原は3勢力が三つ巴で争う決戦の場になります。
ここでは次々と、かつての旧友たちが戦死していきます。
こうした経緯があるため、グロンダーズはタルティーン以上に、プレイヤーに鮮烈な印象を与えます。
鉄血の鷲獅子 蒼月の章
・ミルディン大橋を発した王国軍は、帝都アンヴァルを目指して南進。
その後方より同盟軍も帝国領内に向け進発。
一方、帝国軍はすでにメリセウス要塞から迎撃軍を出陣させていた。
かつて鷲獅子戦が行われた平原で三勢力が一堂に会し、後世に「グロンダーズの会戦」と呼ばれる戦いが幕を開けようとしていた。
鉄血の鷲獅子 翠風の章
・ミルディン大橋を発した同盟軍は、帝都アンヴァルを目指して南進。
さらに、王国軍旗を掲げた正体不明の軍勢も出現。
一方、帝国軍はすでにメリセウス要塞から迎撃軍を出陣させていた。
かつて鷲獅子戦が行われた平原で三勢力が一堂に会し、後世に「グロンダーズの会戦」と呼ばれる戦いが幕を開けようとしていた。

タルティーン平原
フォドラを西回りした時の決戦の場は、タルティーン平原になります。
アドラステア帝国とファーガス神聖王国の国境には、アミッド大河のような明確な天然障壁がありません。
「白銀の乙女」の異名をとるアリアンロッド要塞が、両者を隔てる事実上の国境地帯になっていました。
アリアンロッド要塞は元々、帝国歴751年に王国が分離独立した際、帝国側が王国の抑えとして建造したものでした。
しかし、その地を治めるローベ伯が食わせ者であり、竣工後に要塞ごと王国側へ寝返ったため、現代では王国領の前線ということになっています。
ヒューベルト
・アリアンロッドは400年ほど前に築かれた城塞都市です。
元々は対王国の前線拠点として、帝国の金と技術により建造が始まりました。
エーデルガルト
・けれど、ローベ家の当主は密かに王国への寝返りを画策していたの。
城塞の完成間近になって、対帝国への防衛拠点として造り替えられ…
城塞の完成と共にローベ家は王国への臣従を表明した。
ヒューベルト
・それ以降、アリアンロッドが陥落したことはありません。
敵の侵入を許さぬ白く美しい城壁と政庁は、「白銀の乙女」の異名で呼ばれています。
帝国にとっては、苦い思い出の残る恨めしき乙女…というわけですな。
因縁の地
タルティーン平原は、このアリアンロッド要塞と、王都フェルディアの中間に位置する大平原です。王都近郊とされているため、王国の中央部に近いようです。
フォドラの北半を制圧しようと思えば、タルティーン平原で決戦を制する必要があります。
この平原は古代から、重要な戦いの場になりました。最も印象的なのは、やはりオープニングを飾るタルティーン会戦でしょう。
聖者セイロスと解放王ネメシスの戦いは、ここで決着しました。

帝国歴 91年 タルティーンの会戦
・ネメシスに味方する氏族の連合軍と、帝国軍が再び激突す。
邪なる者ネメシスは、ここに死して、帝国は勝勢を定むる。
レア
・…ザナドの地を離れた私は、フォドラに散っていた眷属たちを集め…
ついにタルティーン平原でネメシスを討ち、天帝の剣を…取り戻したのです。
セテス
・この大修道院が落成するよりも更に前、タルティーン平原で大きな戦いがあった。
その戦いで、戦士セイロスは邪王ネメシスに勝利し、神祖の骨と心臓とを取り戻した。
それが君が持つ天帝の剣であり、君の中にある紋章石だ。
この時、アドラステア帝国は聖者セイロスの味方でした。
古代では手を携えた盟友が、約1,100年後の現代では、骨肉の争いを繰り広げることになります。
帝国側は代替わりしていますが、聖者セイロス(=大司教レア)は同一人物です。その心中は複雑だったことでしょう。
セイロスはタルティーンの地で、フレスベルグ1世と共にネメシスを討ちましたが、帝国ルートの「紅花の章」に進んだ場合、同じタルティーンの地で、今度はフレスベルグ1世の子孫、つまりエーデルガルトと激突します。
紅花の章 復讐の野
・遊撃軍は王都フェルディアに向けて北上を開始。
同時に、旧同盟領に駐留する帝国軍をフラルダリウス領に侵攻させ、王都挟撃を企図する。
帝国軍の動きを察知した国王ディミトリ率いる王国軍は、レアに従うセイロス騎士団と共に先手を打って王都を出撃。
タルティーン平原に布陣して迎え撃たんとしていた。
エーデルガルト
・千年以上前に、聖者と嘯くセイロスが、解放王ネメシスを討って逆転勝利した野。
そして400年ほど前に、勇者ルーグが時の皇帝を討って、王国の建国に至った野。
その再現を、狙うんじゃないかしら。
レア
・初代のアドラステア皇帝となった、フレスベルグの祖は…私を助け、支えてくれました。
ネメシスの討滅に尽力してくれたのですよ。
その裔を、このタルティーンの野で我が手にかけるとは…。
中世フォドラ

タルティーン平原は、三国が鼎立するようになった、現フォドラの勢力図にも関係しています。
ファーガス神聖王国は、獅子王ルーグが「鷲獅子戦争」を起こし、帝国から分離独立して建国したものです。
この時にルーグが帝国軍を破り、王国の樹立を認めさせたのが、帝国歴751年に起きたタルティーンの戦いでした。
帝国歴 747年 ファーガスの乱
・かつて帝国と争った氏族の子孫、ルーグが帝国からの独立を求めて挙兵す。
ファーガス地方を巻き込んだ争乱となる。
この一連の争乱を「鷲獅子戦争」とも呼ぶ。
帝国歴 751年 タルティーンの戦い
・ルーグら独立軍が帝国軍に大勝。
セイロス聖教会が二者を仲裁し、ファーガス地方はファーガス神聖王国として独立す。
王国貴族名鑑 ブレーダッド家
・十傑の一人、ブレーダッドを祖とする一門。
751年、鷲獅子戦争で勝利を収めた獅子王ルーグが、教団より戴冠を受け、アドラステア帝国からの独立を果たして以来、400年以上にわたり王国を統治してきた。
王国はさらに、レスター大乱に乗じてレスター地方に介入し、これを制圧することに成功しています。
一時は天下二分とも言える大勢力に発展しました。
帝国歴 801年 レスター大乱
・帝国のレスター地方で内乱が勃発す。帝国軍は鎮圧に失敗。
神聖王国がこれに乗じてレスター地方を制圧し、領土とす。
しかし、隆盛を誇ったファーガス神聖王国も、クラウス1世の崩御を機に分裂して弱体化します。
やがて三日月戦争を経てレスター諸侯同盟が成立し、フォドラ大陸は三国が鼎立する現在の状態になりました。
帝国歴 861年 ファーガス神聖王国分裂
・国王クラウス1世の崩御に伴い、3人の王子がそれぞれ大公となり、王国を三分割して統治す。
帝国歴 881年 三日月戦争
・王国のレスター地方を治むる大公が病没す。
レスター地方の諸侯は、次の大公を立てず、諸侯の共同体となることを画策す。
帝国歴 901年 レスター諸侯同盟領の成立
・諸侯同盟に反目する諸侯を討伐し、ファーガス地方からの干渉も排除したリーガン公を中心に、同盟領が成立す。
同盟貴族名鑑 リーガン家
・十傑の血統で、レスター諸侯同盟の盟主格。
881年の三日月戦争を経て、王国からの独立と諸侯による共和制の樹立を主導した。
以来、円卓会議の主催者の役を担っている。
闇に蠢く者たち
興味深いことに、上記の歴史にはアガルタ人(闇に蠢く者たち)が深く関与していました。
フォドラの混乱の裏には、常に彼らの動きがあります。
騎士団諜報部の報告書によれば、クラウス1世は暗殺された可能性が濃厚とされます。
さらに、クラウス1世の崩御だけでなく、建国の祖ルーグすら、アガルタ人と結託していたことが判明しました。
アガルタ人は、古代でネメシスを唆したように、中世ではルーグを利用したのです。
報告書の燃えさし 第二十二項の二
・…ファーガス国王クラウス1世は暗殺された、というのが騎士団暗部の見方である。
後継者を定めず、3人の王子に領土を三分割するという狂気に満ちた遺書が偽物であるというのは、誰でも考えることだ。
その目的はレスター地方を加え、帝国を上回る勢いを見せるファ…
報告書の燃えさし 第十八項の五
・…ファーガスの乱。ルーグの挙兵には幾つかの疑問点がある。
帝国に気取られず兵を集められた理由。
彼らが使用した、英雄の遺産に類似する謎の武具の入手方法。
ルーグを助け、その軍略のすべてを差配したという軍師パーンの正体。
彼もまたフォドラの闇に蠢き、主に…
現代では、エーデルガルトの人生を大きく狂わせたり、ダスカーの悲劇を裏で操ったりしたのですから、地下に潜むアガルタの民は影の主役と言えます。
注
この記事は個人の考察であり、任天堂及びインテリジェントシステムズ社の見解ではありません。
内容の正確性を保証するものではなく、作品をより楽しむための娯楽的推測であることをご了承ください。
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