エルデンリング考察 オープニングが意味すること

オープニングが意味すること ブログ

乱世の幕開け

・落ちた葉が伝えている。偉大なるエルデンリングは砕けた。
 霧の彼方、我らの故郷、狭間の地で。
 永遠の女王マリカは隠れ、黒き刃の陰謀の夜、黄金のゴッドウィンが最初に死んだ。

 狭間の地でエルデンリングが砕け、秩序が崩壊して乱世に入ったことを述べています。

 神であるマリカは「隠れ」とありますが、実際はエルデンリングを破砕した罰として、エルデの獣の力で磔(はりつけ)にされています。

 王であるゴッドフレイは、これに先立って狭間の地を追放されています。

 狭間の地は、神と王を共に失ったわけですが、さらに二人の子にして、将来を期待された「黄金のゴッドウィン」まで失いました。

 ゴッドウィンが暗殺された「黒き刃の陰謀の夜」は、非常に重要ですから、別の機会に掘り下げます。

 時系列としては、ゴッドウィンが暗殺された後、それに狂乱したマリカがエルデンリングを破砕し、その罰として磔にされるという流れになります。

 なお、ゴッドウィンの後夫として、ラダゴンが王配になっていますが、「マリカ=ラダゴン」という複雑な事情がありますので、これも別の機会に扱いたいと思います。

 結論だけを言えば、ラダゴンは王として十分に機能していません。

期待外れのデミゴッド

・マリカの子たるデミゴッドたちは、エルデンリングの破片を得、
 その力に歪み、狂い、破砕戦争を起こし…、
 王なき戦いの末に、大いなる意志に見放された。

 マリカが破砕したエルデンリングの破片、すなわち「大ルーン」は、神の子であるデミゴッドの手に渡りました。

 デミゴッドは「破砕戦争」を起こして、互いに潰し合いますが、勝者なくして終結します。

・王都ローデイル防衛戦
・火山館攻略戦
・エオニアの戦い

 幾つか見せ場はあったものの、誰も王にはなれませんでした。

 この「王なき戦い」の結果、「大いなる意志に見放された」とあります。

 なんと黒幕の名前が、サラッと登場しているではありませんか。大いなる意志とは、マリカを神に仕立て上げ、傀儡として操る黒幕の上位者です。

 マリカを磔にしたエルデの獣も、大いなる意志の手先です。

 その大親分が、神の子デミゴッドたちを見放しました。そして、次に白羽の矢が立ったのが、我らが「褪せ人」たちでした。

 デミゴッドが王になれないなら、無数の褪せ人たちに王の座を争わせようというわけです。

 お前ら、誰でもいいから「王となれ」です。

Rに込められた反逆

 少し脱線して、デミゴッドについて触れておきます。

 作中に登場するデミゴッドは、大きく次の3系統に分かれます。

母マリカ=父ゴッドフレイ
 ゴッドウィン Godwyn
 モーグ Mohg
 モーゴット Morgott

母マリカ=父ラダゴン
 ミケラ Miquella
 マレニア Malenia
 メスメル Messmer

母レナラ=父ラダゴン
 ラニ Ranni
 ラダーン Radahn
 ライカード Rykard

 マリカの子は、総じて「MarikaのM」を名前に含んでいます。唯一、暗殺されたゴッドウィンだけが、この命名ルールから外れています。

 このM系の子は、基本的に黄金樹の勢力になります。

 しかし、黄金樹勢力に忠実だったのは、結果的にはモーゴットとメスメルだけでした。親に疎まれた二人が最も献身的だったのは、悲しいサイドストーリーです。

 他の子はそれぞれに思惑を持ち、やがて黄金律を見限ることになった点が、興味深いところと言えます。

 一方、レナラの子は、全員が「RennalaのR」を名前に含んでいます。

 「RadagonのR」である可能性もありますが、この意図を持った命名ルールに鑑みるに、やはり母の血筋と考えるべきでしょう。

 このR系の子は、カーリア王家の月の勢力になるからです。

 黄金樹勢力が侵攻したリエーニエ戦役は、レナラとラダゴンが婚姻して、講和により終結しましたが、実質的にはカーリア側が従属したようなものでした。

 湖のリエーニエで聞くマリカの言霊は、次の通り威圧的な内容です。

・黄金樹は、すべてを律する。選ぶがよい。我らの律の一部となるか?
 それとも律の外にあり…何の力も持たぬ、辺境の傍流となるか。

 結局、R系の子は後に、黄金樹勢力に対して反旗を翻すことになります。

 ラニは「黒き刃の陰謀の夜」の首謀者であり、終盤は指殺しまで画策します。

 ライカードは冒涜の大蛇と化して、黄金律を否定しました。陰謀の夜にも、ラニの協力者として加担しています。

 ラダーンは破砕戦争で、王都ローデイルを攻撃しました。後にミケラの王として、黄金樹勢力と分立しています。

 破砕戦争は主要な戦いを見る限り、M系とR系が激しく衝突したようです。

 偶然にもRは、rebellion(反逆)のRでもあります。

外の世界の死者

 話を元に戻しましょう。オープニングの続きを見ていきます。

・おお、だからこそ褪せ人よ。未だ死にきれぬ、死者たちよ。
 遠い昔に失くした祝福が、我らを呼ぶ。

 期待外れだったデミゴッドに続いて、今度は褪せ人によるエルデの王レースが始まります。

 ここにも大事な情報が含まれています。それは「未だ死に切れぬ、死者たち」という文言です。

 褪せ人とは、目に宿る黄金の光が褪せた、つまり黄金樹の祝福が消えた者。言うなれば、黄金樹王国の住民登録を抹消された者です。

 遠い昔に祝福を失い、狭間の地を追放されて死んだ者たちが、再び呼び戻されるというわけです。

 ここで思い浮かぶのは、ゴッドフレイです。彼は王でありながら、祝福を奪われて狭間の地を追放されました。

・我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う。
 そして、その瞳が色褪せた時、狭間の地を追放する。
 外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい。

 マリカは、狭間の地の「外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい」と、一見残酷なことを言っています。

 しかし、見逃せないのが次の言霊です。

・そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう。
 狭間の地に戻り、戦い、赴くままにエルデンリングを掲げるがよい。
 死と共に、強くあれ。王の戦士たちよ、我が王、ゴッドフレイよ。

 いつか狭間の地に呼び戻して、エルデの王レースに参加させると言及しています。

 マリカは、ゴッドフレイとその精鋭に対して、後に褪せ人として呼び戻す前提で、「外の世界で死者になれ」と求めたことになります。

 征服事業を完了して、好敵手を失ったゴッドフレイ自身も、戦士としてそれを望んだのかもしれません。

 思うに、ここには大いなる謎と示唆があります。

 結論だけを言えば、マリカの大逆計画は、この時点で既にあったと思われます。これについては、別の機会に検討しましょう。

有力な褪せ人5名

・蛮地の王、ホーラ・ルーよ。
 輝ける金仮面よ。
 死衾の乙女、フィアよ。
 忌まわしき糞喰いよ。
 百智卿、ギデオン=オーフニールよ。

 褪せ人によるエルデの王レースで、有力候補となる者が5名列挙されています。

 この5名のカットは、基本的に死んだ姿です。フィアのみ死ぬ直前、または目覚めた直後に見えます。

 この死者たちを呼び戻して、再び祝福を与えるというわけです。

 蛮地の王ホーラ・ルーは、レースの本命と言えるでしょう。

 ゴッドフレイは王の立場と名前を捨て、戦士ホーラ・ルーとして外の世界で戦い、そして死にました。

 言わば「武」の代表として参加することになります。そこに妻にして神、マリカから託された何かがあるかは、最後まで謎のままです。

 百智卿ギデオン=オーフニールは、「知」の代表と言ったところでしょうか。

 弱いボスではありましたが、武力枠に対する知力枠という理由なら、理解できなくはありません。そう言えば、円卓では微妙に輝いていた気がします。

 問題はその他の3名です。

 金仮面卿、死衾の乙女フィア、そして忌まわしき糞食い。この3名はなぜ、褪せ人代表として、オープニングに名が挙がるのでしょうか?

 私は最初これが疑問でした。普通のNPCに見えたからです。

黄金律を修復する

 結論を言えば、この3名はエンディング分岐に関わるのです。

 彼らの共通点は、修復ルーンを出力・結晶化できること。

 つまり、破砕したエルデンリング(黄金律)を修復する時に、彼らが提供する修復ルーンを組み込んで、世界の理を変更することができるのです。

 律は本来、神(または神人)でなければ、構想することができません。

 しかし、神が創る基本律ではなく、一部変更にとどまる修正律であれば、特別な褪せ人がルーンとして結晶化できるようです。

 上記3名の褪せ人は、律に関わるという理由で、別格扱いになっているのでしょう。

祝福はまた、もたらされる

・そして、失われた祝福はまた、もたらされる。まだ名も無き、褪せ人の元に。
 霧の彼方に向かい、狭間の地に至り、エルデンリングに見えよ。
 そして、エルデの王になるがよい。

 祝福を失って追放された褪せ人に、「祝福はまた、もたらされる」とあります。

 こうして、死者たちによるエルデの王レースが開幕します。

 しかし、褪せ人の中にも「導き」が見える者と、見えない者がおり、復活できるのは導きが見える者に限られるようです。

 狭間の地とは、おそらく「生と死の狭間」でしょう。

 そして、狭間の地の中には、崩れゆくファルム・アズラという場所がありますが、ここは「時の狭間」とされています。

 短いオープニングテキストの中にも、結構な情報が含まれていますが、驚くことに本番はここからです。

 最も重要な「黒き刃の陰謀の夜」「マリカの大逆計画」については、別の記事として触れることにしましょう。

 注
 この記事は個人の考察であり、フロムソフトウェア社の見解ではありません。
 内容の正確性を保証するものではなく、作品をより楽しむための娯楽的推測であることをご了承ください。

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