デミゴッドの破砕戦争
マリカがエルデンリングを破砕したことを契機に、デミゴッドによる「破砕戦争」が生じました。
誰も王になることができず、勝者なきままに終わり、デミゴッドは大いなる意志に見放されることになりました。
オープニング
・マリカの子たるデミゴッドたちは、エルデンリングの破片を得、
その力に歪み、狂い、破砕戦争を起こし…、
王なき戦いの末に、大いなる意志に見放された。
マリカ
・デミゴッド、我が愛し子たちよ。
お前たちはもう、何者にもなれる。王であれ、神であれ。
そして、何者にもなれぬ時、お前たちは見棄てられる。…そして贄となるのだ。
指読みのエンヤ
・大いなる意志は、デミゴッドたちを、とうの昔に見捨てている。
褪せ人よ、躊躇は要らぬ。存分にやつらを殺し、奪うがよい。
何者にもなれなかったデミゴッドたちは、マリカの予言通り褪せ人の贄となるわけですが、破砕戦争にもそれなりの山場がありました。

第一次ローデイル防衛戦
王都ローデイルを巡る戦いが2回ありました。第一次、及び第二次ローデイル防衛戦です。
どちらの戦役もR系のデミゴッド、ラダーン&ライカードの兄弟が、ゴッドウィン暗殺により手薄となった王都を攻めています。
剣碑 アルター高原
・第一次ローデイル防衛戦 君主連合 内から瓦解し敗軍となる 血の陰謀 その痕跡あり
剣碑によれば、君主連合が王都ローデイルへ攻め込んだが、内から瓦解して敗れたとあります。
この時はゴドリックが、ラダーン軍に便乗しています。
直接の証拠はありませんが、おそらく足を引っ張ったのは彼でしょう。一族のゴドフロアが捕虜になっています。
ゴドフロアを捕えたのは、後に伝説の遺灰の一つとなる、古竜の騎士クリストフでした。
古竜の騎士クリストフ
・王都ローデイルの名高き騎士にして、敬虔な古竜の信徒クリストフの霊体。
古竜の武器たる、落雷の戦技を駆使する。
第一次ローデイル防衛戦において、接ぎ木のゴドフロアを捕らえた功により、英雄として還樹を賜っている。
剣碑には「血の陰謀 その痕跡あり」と刻まれています。
血と言えば、血の君主モーグでしょう。
詳細は謎ですが、王都の緊急時にあって、忌み捨ての地下から動員された彼は、君主連合に何か謀略を仕掛けたのかもしれません。

ゴドリック敗走
ゴドリックは、リムグレイブはハイト砦の領主である、ケネス・ハイトにも酷評されています。
ケネス・ハイト
・そもそもゴドリックなど、君主の名に値せぬ余所者よ。
王都から、女どもに紛れて敗走し、ラダーンに怯えきって城に引き篭もり、マレニアを侮り、敗れ、その足指を舐めて服従を誓う。
まったくもって惰弱な、恥ずべき男よ。
いかに名家とて、黄金の一族ゴッドフレイの血は、いかにも薄いと見える。思えば憐れな者よ。
女に紛れて敗走したとあります。これは「女装して」ということでしょうか。
そう言えば、彼が根城とするストームヴィル城には、「擬態のヴェール」という一品がありました。
擬態のヴェール
・繊細な意匠が施された、金褐色のヴェール。
FPを消費して、様々な物体に擬態する。
ゴドリックが、王都ローデイルを追われた時、大量に持ち出した秘蔵品のひとつであり、「マリカの戯れ」としても知られる
まず「金褐色のヴェール」を被って女性を装い、ピンチになったら「様々な物体に擬態」して、なんとか逃げおおせたと言ったところでしょうか。
ラダーンに怯えて城に籠ったとありますから、君主連合が瓦解する原因を作った自覚はあるようです。

小物界の大物
破砕戦争は、基本的にはR系とM系の衝突です。つまり、神の直系同士の戦いでした。
R系はレナラを母とする子で、ラニ・ラダーン・ライカードの3兄妹を指します。ただし、ラニは破砕戦争とは距離を置いていたようです。
M系はマリカを母とする子で、モーグ・モーゴッド・ミケラ・マレニアなどを指します。
一方、ゴドリックは、ゴッドフレイ王の流れを汲む黄金の一族とは言え、その血はだいぶ薄いらしく、デミゴッドとしての力は不十分でした。
指読みのエンヤ
・あんた、気を付けることだね。デミゴッドたちは、皆が女王マリカの直接の子。
ただ接ぎ木のゴドリックだけが、遠い子孫にあたり…
故に神の血は薄く、最も弱かったのだから。
半ば外野から参戦したことは、傍流の一族からすれば、期待の星だったかもしれませんが、直系デミゴッドの相手にはなりませんでした。
野心だけは一流の「小物界の大物」に終わっています。
第二次ローデイル防衛線
お荷物だったゴドリック軍を外して、ラダーン&ライカード軍は再び、王都ローデイルを攻撃しました。第二次ローデイル防衛戦です。
しかし、この時も攻略は失敗に終わります。
忌み捨ての地下から動員された、忌み鬼モーゴットが奮戦して、英雄の屍を築いたとあります。
剣碑 アルター高原
・第二次ローデイル防衛戦 忌み鬼 英雄の屍を築く 黄金樹に揺らぎなし
オープニングの一幕には、最高の武人と名高いラダーンに、モーゴットが馬乗りになっている描写があります。

忌み子として廃棄処分にされ、地下に幽閉・拘束されて育ったモーゴットは、それでも黄金樹勢力を愛して、王都を守るために奮戦しました。
忌み王の追憶
・祝福なき忌み子として生まれ落ちてなお、モーゴットは黄金樹の守人であろうとした。
愛されたから、愛したのではない。彼はただ愛したのだ。
忌み鬼のマント
・破砕戦争において、数多の英雄を狩った忌み鬼は、黄金樹に挑み、王たる野心を抱く者たち、そのすべての悪夢である。
この時の防衛戦だけではありません。
モーゴットは、幻影マルギットとして自ら、そして夜の騎兵を率いて褪せ人を狩り、王たる野心を抱く者たちを屠り続けました。
夜の騎兵
・夜の街道をさまよう騎兵たちは、かつては忌み鬼に率いられた。
あらゆる戦士、騎士、そして英雄の死神である。
デミゴッド不在の王都を救ったのは、忌み子として廃棄処分され、地下に幽閉されていたモーグ&モーゴットの双子でした。
火山館攻略戦
王都攻略に失敗したラダーン軍は、本拠のケイリッドに撤退しました。
そこで困ったのが、火山館に勢力を張るライカードです。
ローデイル軍の反撃にあったライカードは、援軍のない籠城戦になりました。
この時、彼は禁断の力に手を出し、神喰らいの大蛇と一体化して、冒涜の君主になりました。
ライカードの側妃にして、後に火山館の主を引き継ぐタニスは、こう述べています。
タニス
・黄金樹は褪せ人に祝福を与えた。だがそれは、導きの使命に対して、とても小さい。
…故に、褪せ人は力を漁り争う。そうすることを求められる。
かつてエルデンリングが砕けた時、大ルーンの君主たちが求められたように。
我が王は、それに憤った。
分け与えられたものを漁りあう、そんな浅ましい生き方など、受け入れられぬと。
黄金樹が、神が我らを愚弄するならば、背律の冒涜を犯してでも、尊厳の反旗を翻す。
それが我が王、ライカードの決意であり、火山館の意志なのだ。
彼女によれば、「分け与えられたものを漁りあう、そんな浅ましい生き方はできない」という理由で、「冒涜を犯してでも、尊厳の反旗を翻した」とのことです。
しかし、その割りには2回も王都に攻め込んでいますから、追い詰められてからの言い訳にしか見えません。
ともあれ、法務官という律の監視人である立場から、一転して禁忌の「神喰らいの大蛇」に手を染めたのです。
その落差たるや、警視総監からマフィア総帥のようなもので、黄金律の象徴から死王子になったゴッドウィン並みの振れ幅でしょう。

剣碑 ゲルミア火山
・火山館攻略戦 穢れた者たち 疾病 冒涜 名誉なく 終わりもない惨戦
ルール無用、何でもありの超限戦を仕掛けたライカードは、なんとか王都軍を撃退して引き分けますが、その結果としてゲルミア火山は荒廃し、火山館も実質的に壊滅しました。
この時に大量動員された乙女人形は、今もなお凶悪な兵器として稼働しています。
かつてライカードに忠誠を尽くしたゲルミア騎士団は、愛想を尽かして離散しました。
ゲルミア騎士の胴鎧
・今はもう、誰も掲げない紋章が描かれている。
覇王の雄心が、下卑きった貪欲に堕した時、彼らは、仕えるべき主を失ったのだ。
唯一、忠義を貫いた配下が、ライカードのために彼を殺してくれと、主人公に懇願してきます。
ゲルミア騎士の霊体
・う…、お主、褪せ人だな。デミゴッドに挑む者だな。
頼む、大蛇を殺してくれ。ライカード様を喰らった大蛇を。
蛇殺しの槍は、王の間に置いてきた。褪せ人よ、あの槍を振るい、刺し貫いてくれ。
大蛇を…、あの忌まわしい化け物を…。
かつて、ライカード様の冒涜の野心は、覇王の雄心であった。
だが、その身を大蛇に喰らわせてから、それは下卑きった貪欲に堕したのだ。
あれはもう、ライカード様ではない。…殺さねばならぬ。
あのお方の名を、野心を、これ以上辱めないためにも。
つづく。
注
この記事は個人の考察であり、フロムソフトウェア社の見解ではありません。
内容の正確性を保証するものではなく、作品をより楽しむための娯楽的推測であることをご了承ください。
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