万紫千紅考察 アガルタとコンロン (1)

アガルタとコンロン ブログ

アガルタ

 アガルタは、風化雪月においては「闇にうごめく者たち」と呼ばれ、フォドラ争乱の糸を裏で引く黒幕として描かれていました。

 しかし、彼らの言い分に耳を傾けると、アガルタが決して悪一辺倒ではなく、味方に見えたナバテアにも恨まれる理由があることが、おぼろげながら分かってきます。

 アガルタからすれば、竜族のナバテアは神ではなく、当時の人類から地上を奪った「獣」ということになっています。

 万紫千紅では、この視点がより強くなっており、そしてファンを喜ばせる新たな情報が明かされました。

 今回はこれについて見ていきましょう。

正式名称

 まず驚いたのが、アガルタの正式名称です。

・未知なる技術及び宇宙調和の為の大研究家連盟
 Alliance of the Great Acolytes of Recondite Technology and Harmonic Alignment

 これによればアガルタは、ある目的のために集結した研究者のグループということになります。

 私は最初、大厄災当時の人類をアガルタと呼ぶのかと誤解していましたが、正しくは当時の人類の中で、各国から集まった科学者の集団を指しているようです。

 この一部のグループが、外来の竜族に奪われた地上を取り戻すために、長年にわたり地下で活動していたのでした。

 私たちの世界で言えば、フリーメイソンのようなイメージでしょうか。

 フリーメイソンは、ユダヤ人全体を指すのではなく、その中の一部、とりわけ優秀な個体が集まって、ユダヤ復権を目指していると言われますが、これと近いのかもしれません。

 アガルタの構成員には階級があり、偽名を用いて工作活動を行っています。こういう点も、フリーメイソン的ではあります。

 「ファビオ」と名乗るアナカルシスは、階級が「聖賢」とのことでした。

ファビオ
・私はファビ…いえ、アガルタのアナカルシス。階級は聖賢。
 シャンバラ(※賢人フェルミ)より遣わされし者。
 偉大なる賢人カタリナよ、貴方の助力を得るために、私は来たのです。

 アナカルシスは、生体化学を専門とする研究者だったようです。

 大厄災当時の人類は、高度な文明を誇ったとされますが、アガルタを構成する科学者は、その先端にいるエリート達だったのでしょう。

ライブラリ情報

 偉大なる石標(グラン・メガリス)のライブラリ情報を、資料として載せておきます。

アガルタ (1)
・大厄災以前、それまでの常識を覆す数々の技術が、超国家的集団により生み出された。
 その集団は「未知なる技術及び宇宙調和の為の大研究家連盟」(Alliance of the Great Acolytes of Recondite Technology and Harmonic Alignment)の頭文字から、アガルタと呼称される場合もある。

 偉大なる石標の一つ、カタリナに接触したアナカルシスから得られた所属組織名と、「未知なる技術及び宇宙調和の為の大研究家連盟(※アガルタ)」がどのように関連しているかは、依然として不明ではあるものの、ヴリトラに従う集団である点に関しては、現時点ですでに疑いようがない。

 尚、アナカルシスの名で過去の記録の照会を行ったところ、大厄災以前の旧第1地区に同名の人物の記録が残されており、生体化学を専門としている研究者だったことをここに追記しておくものとする。

アガルタ (2)
・「未知なる技術及び宇宙調和の為の大研究家連盟(※アガルタ)」は国家の枠組みを越えた新技術の共同研究を行うことを理念に創設された超国家的集団であり、この理念に賛同した高い理想と情熱を持った研究者たちが数多く参加したことで、相乗作用として画期的な技術が生み出されていくこととなった。

 光の速度を超えた通信技術、微細機械の発展から誕生したタイタニス技術、高度な重力制御、空間転移技術、まったく新しい半永久機関の開発、それらへの扉を開いた画期的なエーテル物理学、宇宙に適応可能な新人類の誕生など、数多くの歴史的な成果をもたらしたのだった。

ヴリトラ

 次に驚いたのは、ヴリトラという存在です。

 ヴリトラは、アガルタを束ねる総司令という位置づけですが、なんと月の裏側に設置された人工知能でした。

 風花雪月のファンにとって、アガルタの首領と言えば「タレス」でしたが、そのタレスでさえ、ヴリトラという機械の命令に従っていたのです。

 アガルタの科学者たちは、一切の感情を挟まず、冷静かつ合理的に判断できる人工知能に、決定権を委ねていたようです。

 面白いというか、恐ろしいというか、ヴリトラなる人工知能は、「自己増殖機能があり、年々肥大化している」とあります。

 その度合いが想定以上だったのか、いつしか機械が人間を支配する状態になりました。

 文明が高度に発達すると、こういう姿に行き着くのでしょうか。

ヴリトラ (1)
・ヴリトラは人類史上で間違いなく最も巨大な人工知能であり、大疫災以前の時代より世界の各地に配置されたすべての偉大なる石標たちの上位に位置する存在である。
 世界中の石標たちと回線を通じて接続されており、あらゆる情報はヴリトラに集約される構造となっていた。

 ヴリトラの本体は月の裏側に建造されており、現在その姿をこちら側から視認する手段はない。
 ヴリトラが設計当初から強力な自己修復機能を備えていることを考慮すると、現在は自己増殖を繰り返し、自らを肥大化させ、大幅な機能拡張を行っていると予想される。

 他の偉大なる石標たちと同様に、ヴリトラにも対話用疑似人格が設定されていると考えるのが自然である。
 ただ、これは極めて機密レベルの高い情報であり、触れることができなかった。

 これについては、過去に得られた断片的な情報から推測することも難しい状態である。
 現在も活動を続けるヴリトラが今、何を企てているかは不明である。

 アガルタ幹部として、長らく組織に貢献してきたファビオは、機械に使役される日々に疲れを感じ始めたようです。

ファビオ
・私たちの組織(※アガルタ)は、意思決定の多くの部分をヴリトラという存在に委ねています。
 ですが本当のところ、我々の組織を束ねる人間も、ヴリトラの考えはよくわかっていません。

 …こんな思考に囚われている私は、少し疲れているのかもしれませんね。
 使命という言葉を自分に言い聞かせながら、考えのわからない機械の命令に従うことに。

 以前はそんなことに疑問を持つことなど、ありませんでしたのに。
 貴方(※ディートリヒ)たちとの出会いと、この地の太陽が、私を変えてしまっているのかもしれません。

 ダグザの地において、ディートリヒと出会い、ラミーヌ一家と過ごす内に、ファビオの価値観は徐々に変容していきます。

 彼は結局、ヴリトラに報告書を提出して、自らの仕事を完遂した後、消息を絶ってアガルタから抜けるこになりました。

大規模地下構造

 竜族に地上を追われたアガルタは、大規模地下構造とよばれる施設を根城にして、地下から工作活動を続けています。

 風花雪月のファンにとって、地下施設と言えば「シャンバラ」でしたが、これは実は世界各地に存在する、大規模地下構造の一つでしかありませんでした。

大規模地下構造
・世界各地に造られた大規模地下構造は、建造時期や場所ごとにそれぞれ異なる使用目的を持つが、「未知なる技術及び宇宙調和の為の大研究家連盟(※アガルタ)」によって、それぞれに固有の管理番号であるEXナンバーが設定され、管理されていた。

 ここではいくつかを解説する。
 EX-017 フェルミ(※シャンバラ)
 EX-053 プトレマイオス
 EX-061 マゼラン
 EX-089 ハンニバル
 EX-502 ランスロット

 それぞれの大規模地下構造には、ヴリトラの部下に当たる人工知能が備えられており、個別に疑似人格が付与されていました。

 この各地の人工知能を、「偉大なる石標」と呼ぶようです。

 風花雪月に登場したシャンバラは、大規模地下構造EX-017であり、そこの偉大なる石標に付与された疑似人格は、賢人フェルミだったことになります。

 「フェルミ推定」で有名な、イタリアの物理学者エンリコ・フェルミに因んでいます。

偉大なる石標たち
・「偉大なる石標たち」とは、グラン・メガリス級量子演算装置規格、またはそれに準ずる規模の演算装置に与えられた総称である。
 いずれもケイ素製の外装を持った一枚板のような外観で、古代文明に多く見られた巨石構築物に例えられたことが、その名の由来となっている。

 偉大なる石標たちは、通信や高度な情報処理などを分散して担うことを目的として、世界中のあらゆる地区に一定間隔で設置されたものである。
 あらゆる石標たちは並列の序列であり、ヴリトラはすべての上位の存在として位置づけられていた。

 各地の偉大なる石標に序列はなく、すべてが横並びであり、ヴリトラが唯一の上位者ということになっています。

 月の裏側にあるヴリトラが、世界各地の偉大なる石標に指示を出し、それをアガルタの構成員が実行するという指揮命令系統のようです。

 しかし、冷静かつ合理的な判断ができる機械に決定権を委ねたものの、次第にその人工知能が肥大化して、現在は逆に機械がアガルタを支配しているという、おそらくは当初の想定を外れた状態になっています。

カタリナは問う

 賢人カタリナを訪れた時の、カタリナとファビオのやり取りは、ここまで説明した情報を前提にしています。

 初見だと分かりにくいかもしれませんが、2週目だとよく理解できます。

カタリナ
・コンロンに連なるこの私に触れる、お前は何者か?

ファビオ
・(中略)私はファビ…いえ、アガルタのアナカルシス。
 階級は聖賢。
シャンバラより遣わされし者。
 偉大なる賢人カタリナよ、貴方の助力を得るために、私は来たのです。

カタリナ
・アナカルシス、汝に問う。シャンバラとは何か。

ファビオ
・EX-017。偉大なる石標の一つ、賢人フェルミのために造られた大規模地下構造。

カタリナ
・アナカルシス、汝に問う。アガルタとは何か。

ファビオ
・「未知なる技術及び宇宙調和のための大研究家連盟」をその母体とし、シャンバラを本拠地とし、地上を獣(※竜族)たちから我らの手に取り戻すことを理念として掲げ、大破壊より再起した崇高なる者たちの集合体。

 正当なるこの世界の所有権を有する者。
 預言者タレスを首長とし、ヴリトラの立案する計画を地上において正しく履行するもの。

 カタリナがコンロン側に属しており、ファビオをストレンジャー(よそ者)として扱っているのは、コンロンがダグザ大陸における偉大なる石標をハックして、乗っ取っていたからです。

 コンロンの民は大厄災の時、ヴリトラの命令に違反して特攻自爆をせず、アガルタを集団脱走しました。

 そのため、ヴリトラによる報復を恐れて、アガルタ側のネットワークを遮断したのです。

 つづく。

 注
 この記事は個人の考察であり、任天堂及びインテリジェントシステムズ社の見解ではありません。
 内容の正確性を保証するものではなく、作品をより楽しむための娯楽的推測であることをご了承ください。

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