ある日、死んでいた
あっけない最期
アラゴ王国をいいように操ったマリアですが、その最期はあっけないものでした。
シロッコ
・先日、ミトラス修道会の本部が焼けたそうだ。港のほうでは大変な騒ぎだったらしい。
そして、その焼け跡から、女の遺体が発見されたそうだ。
…それが、例のマリアらしい、という噂なのだが。

シロッコ
・そして一方で、アラゴ王国では宰相(※マルティラ)が失踪したとかで、大混乱になっているらしい。
実権を握っていた宰相派が急速に勢いを失い、国内は緊張状態が高まっているそうだ。
バッカニア
・マリアとマルティラが揃って行方不明なのだとすれば、やはり…
シロッコ
・俺にも俄かには信じられんがね。ただ、その可能性が高いのは間違いない。
そして、詳細は不明ながら、マリアを殺したのは、息子タリムーンであることが強く示唆されています。
タリムーン
・いろいろあって…母親(※マリア)をこの手に掛けちまうことになった。悲劇だろ?
つまり、母親は、自分の人生から俺をなかったことにしたかったのさ。
どうやら…親父(※ヴァンダル)以外に本命(※コーエン)がいたみたいでね。
結局のところ、俺様は母の愛に飢えた子供みたいなものなんだそうだ。
母親をこの手に掛けて、残ったものは胸にぽっかりと穴があいたような気分だけだ。

タリムーンは、おそらくは偶発的にマリアを殺す結果になりました。
タリムーンが率いるヴァンダル商会は、大組織ではありますが、軍事力に優れるわけではありません。
したがって、彼が主導する形で、ミトラス修道会の本部を襲ったわけではないでしょう。
仮にも大帝直属とされる暗部組織。簡単に潰せる相手ではないはずです。
南洋竜涎の香
ミトラス修道会と交戦したのは、ソレルの軍だと思われます。
タリムーンはそこに偶然、居合わせてしまったのではないでしょうか。
アンナ
・…ソレル様、貴方はまさか、ミトラス修道会と…
ソレル
・そうだ。彼らと決別のための戦いを起こすことになるかもしれない。
アンナ、ラクシャ導師に気づかれずに動かせる戦力はどのくらいだろう。
アンナ
・以前からその密命を受け、そちらも継続して調査を行っていますが、神殿の中にどこまで彼らの根が入り込んでいるか、完全には把握し切れていない状態です。
ですが、少なくともあと3カ月程度お待ちいただければ…何とか。
ソレル
・頼む。時間との戦いになるかもしれない。

タリムーン外伝にヒントがあります。
ヴァンダル商会は、怪鳥ルフに奪われた積み荷を回収しましたが、その中にマンダラン商会の積み荷が混入していました。
マンダラン商会は、マリアの息がかかった商会です。包帯男のマンダラン(マードル元司祭)は、シドニア事変の黒幕の一人でもありました。
タリムーン
・ふむ。こいつはヴァンダル商会のもんじゃねぇな。賊どもが持っていたのか。
…ははあ。こいつはうちの商売敵、マンダラン商会の署名だ。
ぶん取ってやってもいいが、宛先次第だな。
届けてうちに鞍替えしてもらう手もある。さて…
「親愛なるマリア様へ」……?

タリムーン
・…いや、なんでもないぜ。マリアなんてありふれた名だしな。
だが、相当な身分の美女らしい。
荷の中にある南洋竜涎の香…こいつは希少な香水なんだ。
よし、この荷は俺様が直接届けるぜ。
上客になる相手だ。じっくり話さなきゃな。
南洋竜涎の香は、本作でマリアの代名詞になっています。シロッコも度々、南洋竜涎について言及しました。
タリムーンは、混入していた荷物が、母マリア宛てのものだと、この時点で確信しています。荷物を自ら届けて、直談判することを即決しました。
ここは推測になりますが、この荷を届けた時に、ソレルの手勢による襲撃があり、乱戦になったのではないでしょうか。
本当は割愛されたタリムーン編で、描かれるはずだったのでしょう。ぜひ真相を知りたいものです。
不思議な魅力
タリムーンという男、善悪の基準が緩い一方、憎めない性格をしています。
実の母親に「こんなふざけた男」と酷評された彼ですが、飄々とした実力者であり、不思議な魅力にあふれています。
タリムーン
・確かに生きてて嫌なことは山ほどある。悪態つくこともしょっちゅうだ。
だが、自分が好きな俺様は人生に向き合う。
絶対に逃げたりしないんだぜ。
第2部 戦争編では、ダグザ帝国側と組んで商売をする一方、サラミス・ブレザラント連合の砂漠行軍を支援したりと、双方にベットする抜け目なさを見せています。
タリムーン(とディートリヒ)は、独特の行動原理で動いており、物語の展開次第では敵にもなり得た危うさを秘めました。
また、4分の3神として寿命が長いタリムーンは、定期的に年単位の眠りにつくという、私たちの感覚では異常な性質があるようです。
シモン
・ったく、何年も寝てたのに、まだ寝足りないってのか?
タリムーン
・眠くなるものはしょうがねえだろ。
それと、あの休眠は普通に寝るのとは違う。
いきなり意識が飛び始めて、眠くなる間もなくストンと寝ちまうんだ。
シモン
・のん気なもんだ。あんたが寝てた数年、こっちは仕事三昧だったんだぜ。

そう言えば、運命の神フォトナも、年単位の眠りについたりしました。
これが神一般の性質なのか、それとも特定の個体の特徴なのか、詳しいことは分かりません。
世界を破滅させてもいい理由
最後に小ネタですが、マリアがバロール復活を目指す理由は、驚くほど矮小な動機からでした。
マリア
・伝説の吟遊詩人コーエンが、私の愛した男。
冥界を受肉させる計画に協力しているのは、彼に再び会えるようにするためよ。
こんな理由で世界は破滅しかけたのです。

そう言えば、世が乱れることになった最初の因果も、神々の恋愛でした。
アウロラ
・父さま(※ソレル)はバロールの娘である母さま(※ユ・ファス)を、ご自分の妻としてお迎えなさいました。
それは、たとえ世界が滅茶苦茶になっても一緒になることを望んだからでしょう?
アラゴ王国の人々からしたら、マリアは当然のこと、その想い人・吟遊詩人コーエンにも、恨み言の一つも言ってやりたくなるでしょう。
コーエン
・私は、自分より技量が上回るマリアに驚き、嫉妬していた…
いつかマリアを凌ぐ腕を身につける事を誓って彼女と別れた。
いつか私が彼女を上回る演奏が出来るようになった時、また再会する約束をして。
黒曜は、その時マリアから再会の約束として借り受けたものだ…
彼は結局は黒曜の力に呑まれて、発狂した後に自死しています。
コーエンはカーラの子ですから、そう考えるとダグザ神族は、バロール神族にべったりだったと言えます。
・ソレル&ユ・ファス
・ダグザ&ユ・ファス
・ソレル&イリアナ
・コーエン(カーラ)&マリア
バロールの娘たちの色香と、それに惑った神々の愛憎は、何ひとつ良いことがありませんでした。
注
この記事は個人の考察であり、任天堂及びインテリジェントシステムズ社の見解ではありません。
内容の正確性を保証するものではなく、作品をより楽しむための娯楽的推測であることをご了承ください。
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